岡崎ルネサンス

ルネサンス活動

瀧山寺五節句の宴

インフォメーション
場所: 岡崎市滝町字山龍107
ホームページ: http://takisanji.net/oni.html
瀧山寺五節句の宴

日本には、豊かな四季の中で育まれた「節句」があります。節句は、季節の節目に、無病息災や豊作、子孫繁栄などを願ってお供え物をし、邪気を払う行事でした。そして、稲作を中心とした暮らしの中で、人々が絆を深め合う機会でもありました。
今回の岡崎ルネサンスでは、岡崎が誇る古刹(こさつ)「瀧山寺(たきさんじ)」にて、古きよき伝統行事である節句に、現代的な要素を加えた「瀧山寺五節句の宴」を企画する清水南文さんを取材しました。


 

 

 

 

 

清水南文さん(左)と

  瀧山寺 住職 山田亮盛さん(右)

 

 

 

 

 

 

本来の節句と今の節句


清水さんは、「雲棲華塾(うんせいはなじゅく)」を主宰し、日本の伝統文化を多彩な手法で発信する市民団体「華然の会(かぜんのかい)」を傘下に置く室礼師(しつらいし)です。
 

※室礼とは、年中行事や通過儀礼に際して、祖先への感謝の気持ち、家人へのもてなしの心などを、四季折々の花や実りや自然物を折り混ぜ室内装飾を施すことです。現代では茶道における「もてなし・しつらい・ふるまい」の構成要素から「しつらい」を「室礼」と書くようになりました。室礼をもって空間のインテリアバランスを日本的暮らしの安心感を調える人のことを室礼師といいます。

 

昨今の節句について、次のように話されます。「今の節句は、お雛様や五月人形、七夕飾りなど、手間のかかる“飾りごと”だけが残り、その本来的な意味が失われつつあるのではないでしょうか。日常の暮らしの中から季節感が乏しくなり、人と人との関係性も希薄になりつつある今だからこそ、節句飾りをしつらえ、季節の料理や花で客人をもてなすことで、四季を味わい楽しみながら、互いの絆を深める機会として、節句を捉えなおす時であると思います。」

 

 

 

本来お寺とは、人が集まり、コミュニケーションの取れる場。


清水さんは、失われつつある日本の伝統・文化や、岡崎の歴史を見直す機会を設けることで、心豊かな人を育みたいと考えました。そこで、岡崎の名刹(めいさつ)瀧山寺で、「瀧山寺五節句の宴」をスタートしました。
瀧山寺は、1300年以上も前に創建されたお寺で、毎年2月に天下の奇祭、鬼祭りが行われるお寺として有名です。
その昔、お寺は学校の役割を果たす場であり、地域の集会場でもありました。老若男女が集い、出会い、語り合い、支え合う場所でしたが、今ではお寺へ気軽に行くことは少なくなりました。県下最古と言われている瀧山寺といえども、普段から人の行き来が頻繁にある場所とは言えません。
宴の第一回目は、平成25年9月重陽(ちょうよう)の宴。瀧山寺本坊に、「菊の節句」とも言われる重陽の節句に相応しい装飾を施し、華を生ける姿を客人に楽しんで見ていただくという「華舞台」の演出や、手作りの精進料理などを提供し、大成功。以降、平成28年9月の重陽の宴まで、これまでに16回開催されています。華舞台では毎回、岡崎に縁のある様々な出演者が、華を生ける清水さんと共鳴しながらパフォーマンスを繰り広げます。二胡や篠笛、ハープや日本舞踊、ピアノやフラメンコなど、その世界は大きく広がっています。
清水さんは、「今を生きる私たちが節句を見直すためには、物事の本質を形成する普遍的なもの、次世代にも受け継ぐべきものがある一方で、新しい変化を取り入れる柔軟性も、必要ではないでしょうか。それが、瀧山寺五節句の宴であり、華舞台です」と、言われます。
瀧山寺の山田住職さんも、「様々な人がつどい、利用してもらう。これが本来のお寺の在り方ではないでしょうか。この宴を通じて、お寺に行くことが皆さんの暮らしの一部になり、文化の再興となれば・・・」と、尽力されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人と人とのつながりを価値に


この活動を通じて、よかったと感じる事はどんなことでしょうか?の問いに、清水さんは、「人と人とのネットワーク、繋がりができたことです。スタッフとしてボランティア参加する皆さん、舞台上で演ずる皆さん、それぞれがこの会に共感・協力し、自主的に楽しみながらそれぞれの役割を果たしています。みなさんがイキイキと、その人らしく本来あるべき姿でその場にいることが嬉しい。宴に参加されたお客様から、帰りがけに『来て良かった。楽しかった。ありがとうございました』と、口々にお声がけ頂けることが最大の喜びです」と、言われました。人と人との繋がりや関係性が希薄になりつつある時代に一石を投じる。その結果が、みなさんからの感謝の言葉として表れることに、心からの喜びを感じているようでした。

 

 

 

 

 


100年先まで続く行事へ


この宴を、これから先100年間続けていきたいと言われる清水さん。「お寺という、長い歴史を積み重ねる場所で続けていくことができれば、100年続けることも可能かもしれません。それには、続けられるだけの人材育成も必要になります。若い方を仲間に迎え入れて、宴を続けていくことが、伝統を守り、新しい文化を育て、それが岡崎を支える人材の育成にも繋がります。瀧山寺という、岡崎の歴史を刻んできた場所を舞台に、守るべきもの、新しく変えるべきものを見極め、長い年月の先には、新しい伝統の創造が期待できると思います。」

 

 

 

みなさんも、日本に残る歴史や文化・芸術を守り伝え、次の世代に伝える新しい文化を体感するために瀧山寺五節句の宴を訪れてみませんか?新しい発見や体験があなたを待っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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