岡崎ルネサンス

ルネサンス活動

木の駅プロジェクト

インフォメーション
場所: 岡崎市額田地域
ホームページ: http://kinoeki.org/
木の駅プロジェクト

森林の間伐材を地域通貨で通常より高く買い取り、森林整備の促進につなげる「木の駅プロジェクト」。全国70か所以上で行なわれているこの事業が、森林が全面積の85%を超える額田地区で大きな成果をあげています。このプロジェクトを通じ、岡崎の森を生き返らせようと奮闘する、同プロジェクト事務局長の唐澤晋平さんにスポットをあててご紹介します。

 

 

 


日本の森が荒れている


戦後の国策として、日本中の山に杉やヒノキが植樹され、林業が大きく成長しました。しかし、昭和39年、木材の輸入自由化を機に、国産材の価格が大きく下落していきます。
より良い木を育て、山を維持するために木を間引くという“間伐”。この作業を行なうほど赤字になってしまう現状に、山主は間伐をしないまま、山を放置せざるを得ない状況となりました。間伐を行なわない森は、光が差し込まないために植物が育たず、保水力も低下。そして、洪水や土砂災害を起こしやすい環境が日本各地で広がりました。額田地区も例外ではなく、降った雨は乙川に注ぎ込み、岡崎市内へと流れるため、山の荒廃が、岡崎中心部での大規模な水害につながりかねないといわれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

木の駅プロジェクト


こうした現状を少しでも打破しようと、2015年5月、額田地区で「木の駅プロジェクト」がスタートしました。このプロジェクトの事務局長を務める唐澤晋平さんは幸田町出身、額田は幼い頃から慣れ親しんでいた場所だそうです。唐澤さんは、専門学校で環境教育について学んだ後、宮城県で森林資源の有効活用を推進する「NPO法人日本の森バイオマスネットワーク」の立ち上げや、環境教育の仕事に数年従事。2014年、地元の三河地域で同様の活動をしたいと思い、幼い頃に慣れ親しんだ額田へ移住。ちょうどその年に額田地区で木の駅プロジェクト立ち上げの準備が始まっており、地元の林業家からの熱い呼びかけもあって事務局長に就任しました。現在は額田の千万町町(ぜまんぢょうちょう)に在住。地元で永年にわたり森林の再生・技術向上に力をいれてきた「額田森林クラブ」の方とともに、事務局として間伐にも取り組みながら奮闘しています。


このプロジェクトでは、出荷しても割に合わず山に残されていた間伐材を、地元商店街等で使える地域通貨に交換するというシステムにより、間伐を促進しています。山主等は、額田地区に8か所設置された土場(一時的に材木を集めておく所)へ、規定にそった間伐材を出荷することで、出荷量によって地域通貨“森の健康券”を受け取ることができます。


全国各地で行なわれているこの取組みは、初年度の出荷量100tに満たない地域がほとんどなのですが、額田地区では初年度に840tが出荷されました。翌年の2016年には年間出荷上限を1000tに増やしましたが、12月上旬までに950tが出荷され、上限をオーバーすることが見込まれたためさらに300t分の予算を追加しました。。この出荷上限を修正するという状況に、「長年、林業に携わってきた皆さんの、森を何とかしたいという強い思いが形になった結果だと思います。この取組みだけで森林や地域の課題が解決されるとは考え難いですが、まずは林業に関わっていない方に現状を知っていただき、議論が始まるきっかけになればと思っています」と、話す唐澤さん。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

今後の課題


うまく滑り出したかに見えるプロジェクトですが、課題も多いとのこと。ひとつは、林業に携わる人の高齢化が進み、山主であっても山の現場を知らない人が増え、山の境界線が分からずが増え、間伐に手をつけられない現場が多くあることだそうです。。
また、地域通貨の原資の半分は市の負担金に頼っており、自立への流れを模索していかなければなりません。

唐澤さんは、個人でも動き出そうと
現在、間伐材を“みかわエコ薪(まき)”という商品名で販売するなど、新たな一歩を踏み出してみえます。

 



プロジェクトでも、今後は薪を活用したバイオマスボイラーなど、他地域の状況も学びながら、取組みを拡げていきたいとのことです。
「山の問題はそれに携わっている人だけでなく、山からの水が流れていく下流の方にも密接につながる問題。ぜひ、多くの方に山の再生について知っていただき、一人でも多くの方に森の再生について動き出す力になっていただきたい」と、話す唐澤さん。


実際に森に入ってみると、森の再生は、自分自身の問題として考えるべき大きな課題であると心から感じました。この「木の駅プロジェクト」の取組みが、100年後の岡崎の森の再生について、みんなが考え、動き出すきっかけになればと思います。あなたも一度、額田の森について考えてみませんか?

 

 

 

 

 

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