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イワシを供えると腫れ物が治る!?三嶋神社を訪ねて

インフォメーション
場所: 愛知県岡崎市上六名町字三島
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イワシを供えると腫れ物が治る!?三嶋神社を訪ねて

明神橋のほど近く、乙川の左岸にひっそりとしたたたずまいを見せる「三嶋神社」。地元の人たちから愛されるこの神社には、腫れ物に悩む人がイワシを供える習わしがあるといいます。今回は、そんな三嶋神社を訪ねました。

 

 

 

水野家7代にわたる岡崎藩主の守護神

 

 三嶋神社は、1658年(明暦4年)、水野家の岡崎藩初代藩主である水野忠善公が伊豆の三嶋大社から大山積命(おおやまつみのみこと)を分霊し創建。詳しい資料は残されていませんが、当時すでにこの地で廃社となっていた鳥居氏の氏神と共に合祀され、その後7代にわたり岡崎藩主・水野家の守り神として崇められてきました。※大山祇神と表記される文献もあります。

 変遷を経て現在は大山積命、猿田彦命、若一皇子の三柱が祀られ、地元の人たちからは「明神さん」と呼ばれ親しまれています。

 
三嶋神社の境内は「岡崎ふるさとの森」に指定


 

心地よい散歩が楽しめます

 

 


美しい森に囲まれた境内


 周辺には商業施設「コムタウン」や大型衣料品店、ドラッグストアなどがあり、人や車の行き来が多く賑やか。しかし、ひとたび三嶋神社の鳥居をくぐると、境内はそんな喧騒を忘れてしまいそうなほどの静かで美しい木々に囲まれています。
 

三嶋神社の参道


 

常に清らかな水が流れる手水舎

 

 

 

 現在の社殿が建てられたのは1917年(大正6年)。手前に見える拝殿の屋根には美しい鬼瓦があり、菊や波、鯉などの飾り瓦で装飾されています。
 


三嶋神社の拝殿
 
拝殿の屋根を飾る獅子口鬼瓦

 

 


 また、拝殿の天井周りに飾られた見事な木彫りの彫刻は、建築された当時「花鳥を掘らせたら東海道一の名人」と伝えられる彫刻師による作品といわれています。
 
参拝してふと見上げると精巧な彫刻に驚きます

 

 

 

 拝殿の奥にある本殿には、水野忠善公が創建した時に建てられた貴重な神殿が収められています。現在、本殿の内部は非公開となっていますが、この神殿の文化財的価値については現在調査中とのこと。

 2017年に、現在の社殿建立100周年を記念して三嶋神社のパンフレットが作成されました。このパンフレットは、拝殿の賽銭箱横に設置されているので、ぜひ手に取ってみてください。

 
三嶋神社の由来や御祭神について紹介

 

 


三嶋神社に伝わるイワシの昔話

 

 三嶋神社には、腫れ物に悩む人がイワシを供えて祈願するという習わしがあります。これは、「いわしのすきな明神さん」という昔話にも伝えられています。

 江戸後期にあたる文政の頃、“なまず”と呼ばれていた腫れ物(皮膚病)に悩む地元の娘がいました。その娘のおばあさんは、三嶋神社にいろいろなお供え物をして娘の腫れ物が治癒するよう神頼みをしましたが、いっこうに良くなりません。

 そんな中、たまたま手に入った新鮮なイワシをお供えしたところ、その腫れ物がすっかり治りました。そのお礼としておばあさんは、魚の“なまず”の絵馬を奉納したそうです。
 
神社の鳥居の横に設置された案内板

 

 


 この昔話は、現在も地元で伝承されています。「今も時折、拝殿前にイワシのお供えがあります。ちなみに、参拝者がイワシと間違えたのか、シシャモのお供えを見かけたこともありますよ(笑)」と、三嶋神社奉賛会会長の田辺堅三郎さんが教えてくれました。

 また、神社への参拝と合わせて、乙川沿いの散策もおすすめです。神社の西側は乙川に面しており、旧明神橋が架設されるまで渡し船が往航していた場所に「明神渡船場の碑」があります。川沿いには緑の茂る小道があり、ここから岡崎城や往来する名古屋鉄道の電車を眺めることができます。
 
右手前に明神渡船場の碑、中央に岡崎城

 

 

 

 ちなみに、境内には男女別のトイレも完備!腫れ物に悩む人もそうでない人も、ぜひ一度、足を運んでみてください。
 
清潔なトイレがあり散策の際も安心

 

 

 

 

〇取材協力:
三嶋神社奉賛会会長 田辺堅三郎

 

〇参考文献:
「三嶋神社〜我が町上六名の氏神は歴代岡崎藩主の守護神だった〜」/発行・著:田辺堅三郎


◯三嶋神社data
■場所:愛知県岡崎市上六名町字三島

 

〇関連学区まちものリンク:
六名学区 六名学区まちものがたり

 

◯公開日:2018年7月11日(最終修正日2018年7月12日)

 

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